こんばんは!bananaです。
今日は、Jersey Club系サウンドを中心としたイベント「せかいぷ」主催者に、彼らが2月に開催するイベントや、その成り立ちについてインタビュー形式で聞いてみました。「せかいぷ」は、以前EDM BananaにJersery Clubの特集記事を書いてくださったkei-9さんやda→simaさんなどが主催しているイベントで、今回初の海外アーティストとしてeqalを招聘するそうで楽しみですね!それではどうぞ〜。
インタビュー
1. 「せかいぷ」って何ですか?名前の由来は?
kei-9
せかいぷは僕(kei-9)、da→sima、rumitoast、Torahiko Shinodaの4人でやっているクラブパーティです。 4人でパーティをやろうと思った経緯はもともと僕らは大学のDJサークルで知り合ったのが始まりです。 da→simaくんが主催をやってみたいというところ話から始まり、サークルの中で主催したいパーティのイメージが近いのが僕ら4人でした。 また、主催時期がda→simaくんが大学を卒業するタイミングだったので、サークルとは切り離して独立した形で主催するという運びになりました。
da→sima
パーティでやっていることとしては、Jersey Clubを中心に様々なジャンルを混ぜたり、フィーチャリングしたりしたパーティです。 主なジャンルとしてはJersey Clubやjukeなどあまり日本では知られていないジャンルをメインとしてやっています。
kei-9
名前の由来としては、発足時の経緯から話すと、当初はインターネットな世界観をモチーフとしていました。 (その証拠に一番最初のフライヤーはインターネット感満載になっています)
rumitoast
インターネット感を名前にも出したかったため、それに関連するものから取ろうと考えました。 案としては、ネットワークの専門用語であるnodeやmeshとかもありました。
da→sima
中でも通話ツールであるSkypeに着目しました。Skypeは世界中のいろんな人とつながることができるため、イベントを通していろんな人と繋がるとかそういう意味も含めたいと考えました。 その意味もこめて、最終的にskypeと世界(sekai)を混ぜたsekaipe(せかいぷ)になりました。
2. Sekaipeのメンバーは4人とのことですが、それぞれのルーツを教えていただけますか?
kei-9
僕はもともとゲームセンターでやっていた音楽ゲームが打ち込み系音楽の入り口でした。音楽ゲーム内で楽曲提供しているとあるアーティストがZEDDのClarityのリミックスを作っていて、そこが本格的なクラブミュージックの入り口でした。そこからはどっぷりEDMの世界にはまっていって、のちにFuture Bassにはまっていきました。その後、大学の後輩であるda→sima君からの勧めで、ネットレーベルのTREKKIE TRAXをみつけ、そこからJersey Clubというジャンルを知りました。しかし当時はまだJersey ClubのDJはやっておらず、流行りということもあって、Bass HouseとFuture bassを主にプレイするDJだったのですが、ある時、VISIONのGAIAで今では仲良くさせてもらっているSUNOKO君のJersey ClubのDJをみました。彼のプレイをみて、Jersey Clubを自分のDJでもやりたいと思いました。それからは今のスタイルを貫いてやっています。彼らとの出会いがなければ、今頃はバリバリのHouse DJだったかもしれません(笑)
da→sima
最初はサウンドクラウドにあるネタremix(ゲーム音やネットスラングなどをサンプリングして作られた曲)から入りました。 その曲たちはネタとはいえ、クラブミュージックとして完成度が高く、そこからHardcoreやTrapを知り、Bass Musicにはまっていきました。 Bass Musicにはまっていったときに、Jersey Clubというジャンルに出会い、今ではそのジャンルメインになっています。
rumitoast
本当のルーツと言えば、幼稚園くらいのとき父親にレゲエのサウンドクラッシュやフェスにつれてってもらったことかもしれません(笑) 自分から音楽聞くようになったのは中学生くらいで、重めのテクノにハマってました。 その後高校生くらいのとき、Makina等色々なジャンル聞き始めてクラブに遊びに行くようになり、VJに興味を持ち初めて、見様見真似ではじめました。 最近DJとしては、一周回ってテクノをメインにプレイしています。
Torahiko Shinoda
大学でT5UMUT5UMUさんに出会い、HAKA is deadというネットレーベルを知りました。 そこからジャンルにとらわれず、カルチャー単位で構成されている音楽を興味を持ちはじめました。 どんどん曲を掘っていくうちに、当時のインターネットカルチャーに染まっていきました。 紆余曲折を経て現在は、SVBKVLTやDark jimjaなどUKにこだわらず、アジアエクスペリメンタルカルチャーを中心にプレイとdigしています。
3. イベントは普段どんな感じで運営しているのでしょうか?
da→sima
基本的に何事も4人で運営しています。 出演者、開催場所、目標や費用などもすべて4人で議論して決めています。 複数人が運営にしているのは、偏った趣向のパーティにならないようにするためにやっています。 まずは、それぞれのやりたいことを出し合って、ブラッシュアップしていくかたちで毎回やっています。
rumitoast
出演者はみんなで呼びたい人をリストアップして、相談しながら決めています。 これが毎回白熱した議論になって、結構な時間がかかります。
kei-9
ある程度コンセプトが固まったら各出演者へのブッキングと日程と会場の抑えなど行います。 フライヤーは毎回Torahiko Shinoda君やrumitoast君に作ってもらっています。 da→sima君には僕が手が回らない時の公式アカウントでの告知などのサポートを行ってもらっています。 僕が出演者に連絡する役割なので、窓口になることが多いですが、あくまで4人イベントであるということは意識できるように運営しています。
4. 今回eqalを呼ぶことにした理由を教えてください。
rumitoast
もともと彼を日本に呼びたいという考えはSekaipeの2回目~3回目くらいから考えてはいました。 自分たちの中で一つの目標でもあったんですよね。
kei-9
それに、彼の作る曲はJersey clubを聞いたことない人でも聞きやすいものであるのと、独特でオリジナリティにあふれています。 前からずっと好きなアーティストであったこともあり、そこから呼びたいという方針に固まっていきました。
da→sima
あとは、せかいぷの雰囲気に合っている海外のアーティストの中で一番呼びたかったというのと、お客さんの要望も多かったです。 うちのイベントが彼の個性を最大限に生かせると思えたのが最大の決め手だと思います。
5. 初の海外アーティスト招聘だと思いますが、大変じゃなかったですか?
kei-9
大変でした(笑)僕は英語は得意ではないので、まずは言語の壁がありました。eqalと面識があり、アルゼンチンにも留学にいっていたmionn君(大阪公演の主催の一人)の力も借りて、今回はうまくいきました。基本自分で何とかしますが、どうしても困ったときは彼の力を借りてコミュニケーションをとっていました。eqalはまだエージャントやマネージャーもついていないので、そこは対個人のやりとりで逆に助かりました(笑)あとは南米の国なので、VISA申請などが大変でした。これは僕らというより、eqal自身がかなり頑張ってくれました。彼はVISA申請中ストレスで曲も作成できなかったみたいです。それくらい真剣に申請の手続きをやってくれました。
VISAの後は飛行機の予約です。これも普段海外アーティストを呼んでいるオーガナイザーさんたちから、アドバイスをいただきました。飛行機を予約するときは手汗びっしょりだったのは覚えています(笑)あとは少しリアルな話になりますが、国内アーティストオンリーだった時と資金がかなりかかります。今まで動かしたことない金額が動きます。これも僕らだけではなく周りの方々の力も借りたりしました。
今となっては普通に告知できていますが、ここに来るまでにいろいろな方々のおかげでようやくここまでたどり着けました。決して僕ら(Sekaipe運営メンバー)だけでは成し遂げられなかったと思います。この場を借りて、力を貸してくださった方々に感謝を伝えたいです。
6. お客さんの雰囲気はどんな感じですか?
da→sima
Jersey Club以外でもジャンルに対して愛のある人が多いと思います。 さらに1曲1曲に愛がある人が多く、イベント中は音楽に対する活気であふれているような雰囲気ですね。
rumitoast
年齢的な話をすると、20代のお客さんが多いです。 中には曲を作って活動している人やDJもいます。
kei-9
特にお客さんの多くはやはりJersey Clubが好きな方が多いですかね。 以前に僕とda→sima君がこのブログに書かせていただいたJersey Clubの特集記事をみて、このイベントを知ったというお客さんもいます。 Jersey Clubを知らなくても、楽しめるイベントにできるように意識していきたいとは考えていますね。
7. 数あるイベントの中でどういう立ち位置を目指してやっているのですか?
kei-9
難しい質問ですね(笑) 今は都内でも多くのコンセプトを持ったイベントが多く存在していると思います。 そんな多くのイベントがある中でも、うちだけしかもっていないようなものを提供できればなぁと考えています。 3.の運営の質問でもお話しましたが、イベントを開催する前に行う4人での議論は”Sekaipeらしさ”というのを一番重視しています。 そのらしさを文字に起こすというのは、なかなかできないのですがお客さんがSekaipeに来た時に、 その”らしさ”を感じ取ってもらいたいなぁと思っています。
rumitoast
”らしさ”としてはメインストリームのイベントではあまりやらないことをやっていきたいと考えています インターネット感というか、良い意味で流行りにのらず独自のものを発信できたらなぁと。
da→sima
現状Jersey Clubがメインになっていますが、もちろん他のジャンルのDJも呼んでいます。 お互いの良さが際立つようなイベントにして、今後はそのような幅を利かせていきたいと思います。
kei-9
今は国内でもJersey Clubに特化しているイベントはあまり多くはないため、 まずは、まだ知らない方々がJersey Clubを知るきっかけになってくれたらいいなと思っています。 今回はeqalというスペシャルゲストも交えて開催するので、まだ知らないという方はぜひ足を運んでみて頂きたいです。
bananaの感想
多くの議論を経て「せかいぷ」と言うイベントはできているんですね。そんなに議論しているとはインタビューするときには思いませんでした。イベント主催者さんってほんとすごいなあと思いましたね。それと、人の音楽のルーツを聞くのって、ほんとうに楽しいですねー。音ゲー、幼稚園からのフェスなどなど、とても面白かったです。海外ゲスト招聘などイベント運営は大変なことも多そうですが、そのあたりの内情を聞けたのも、とても興味深かったです!
イベント詳細
- イベント名:
- eqal Japan Tour × Sekaipe 2nd Aniv.
- 場所:
- 中野HeqavysickZERO
- 日時:
- 2020年2月8日(土) 14:00~20:00(未成年入場可能)
- 料金:
- Adv. 2400 +1D(600円) Door. 3000 +1D(600円)
- 出演者:
- eqal (From Argentina) and more
- ディスカウントフォーム: docs.google.com